昔のパソコンは今や遺産化

2016年9月6日、国立科学博物館がNECのパソコン「PC-9801」を「未来技術遺産」に登録しました

PC-9801は1982年に発売された16ビットパソコンです

当時は「キューハチ」の愛称で親しまれ、それまで主流だった8ビットから16ビットになったということで、幅広い層にパソコンを広げた名機といっても良いでしょう

私はこのとき高校生だったのですが、シャープのパソコン(8ビット)を使っていました

自分でプログラムを組んで遊んでいたのですが、段々とプログラミング技術が上がってくると、8ビットでは思ったように動かない(処理が遅い)という事象に悩まされていた頃でもありました

そんな時に発売された待望の16ビットPCだったことから、多くの人が買い求めて大ヒット商品になったのを覚えています

ちなみに、私は高校生だったのでお金が無くて買えませんでしたけど(笑)

あれから三十数年の月日が流れ、パソコンは飛躍的な進化を遂げてきました

それに伴って、ソフトウェア(アプリケーション)も高度なものが開発されるようになったのです

そういった中に会計ソフトも含まれています

 

ちょっと前まで手作業だった会計処理

私が税務関係の仕事をするようになった昭和62年当時、経理や会計処理は全て手作業(手書き)でおこなわれていました

振替伝票から補助簿や元帳、さらに申告書までが全て手書きだったのです

中学生からパソコンを触っていた私から見ると、とても非効率に感じていた時代でした

仕訳データをデータベース化して、科目別に集約するプログラムを組めば簡単なのに・・・と思っていたわけです

ただ、そんな大それたプログラムを組む技術を私自身が持ち合わせていなかったので、「思っていただけ」なんですけどね(笑)

その後、徐々に会計処理にパソコンを利用する動きが出てきました

こうなってくると日本の技術革新のスピードは速く、一気に会計ソフトが開発されはじめ普及していくことになったわけです

 

急速にコンピュータ化した理由

もともと、会計処理や税務申告処理はコンピュータ処理に適したものでした

若かりし頃の私が「なぜコンピュータで処理しないのだろう?」と疑問に感じたのもこのためです

コピュータを活用して効率的な処理をする場合に考えなければいけないことは、インプット(入力)を少なくし、逆にアウトプット(出力)を多くする方法です

例えば、エクセルを利用して現金出納帳を作成(インプット)しても、出来上がり(アウトプット)は現金出納帳でしかありません

ピボットテーブル機能を使って科目集計をしても試算表や決算書の下地を作るのが関の山です

1つのインプットに対して2つのアウトプットしか無いのであれば、高価なコンピュータを導入する必要性は薄いと言えます

現在の会計ソフトでは、仕訳入力という1つのインプットに対して、試算表、決算書、各種分析表など複数のアウトプットがされるという部分に一番の利用価値あるのです

最近では、フィンテックとの連携で仕訳入力というインプット作業さえも無くしてしまおうという技術が開発されています

ますます会計ソフト業界のイノベーションは進んでいるわけですね

 

青色申告なら会計ソフトは必要

個人事業で白色申告の場合、エクセルを使って科目ごとの金額を集計するだけでも申告はできます

しかし、青色申告や法人経営の場合には複式簿記が必要になりますので、会計ソフトが必要になります

複式簿記の場合、借方と貸方のそれぞれに科目を入力する必要があり、それらの科目を集計していく必要もあります

この作業をエクセルで行おうとすればマクロ(プログラム)を組むしかありません

それだけの技術と時間を持ち合わせているのであればチャレンジしても良いでしょうが、あっさり会計ソフトを導入した方が簡単ですよね

ちなみに、どんな会計ソフトが良いのでしょうか?

これは、私もよく受ける質問です

少し乱暴な言い方ですが、市販されている会計ソフトはどれも大差はありません

というのも、ユーザーの利便性を配慮して、各メーカーが仕訳データに互換性を持たせるようになってきたことに起因します

メーカーからすれば、他社の会計ソフトから自社のソフトに乗り換えて欲しいわけですが、ユーザーからすれば過去の会計データが利用できなくなると困るので乗り換えを躊躇します

そこで、他社のデータを取り込んで利用できるよう、各メーカーともデータ形式を似たような構成にしているのです

もっとも、現在多くの会計ソフトで利用されている仕訳データ形式は「ほぼ」完成形といえるほどの出来栄えなので、他の形式にする方が難しいという側面もあります

結局、データ形式が似かよっているので、システムも似かよったものになるわけです

あとは、アウトプット資料をいかに充実させるか とか

いかに入力を簡単にできるか といった部分の勝負になっています

このため、最近の会計ソフトには複数の入力メニューが搭載されています

「簡単入力」とか「一括登録」とか・・・

かえって操作が分かりづらいというデメリットも生まれています

実務的には、出納帳入力と仕訳入力だけで充分ではないかと、私は考えます

 

で?どのソフトが良いの?

で、どのソフトがいいの?

という不安はあると思いますので、一応書いておきます

入力の簡便性や出力帳票などの差はわずかです

あとは、どこまでソフトを利用するのか?ということです

会計処理だけに利用する場合、最終的には決算書が出来れば良いわけです

確定申告まで作成するのであれば、申告書作成機能付きのソフトが必要になります

また、消費税申告書も作成するのであれば、それにも対応したものを購入しなければいけません

更に言うと、申告書作成まで会計ソフトで対応しようとする場合、毎年の税制改正に対応させるためのバージョンアップを随時おこなう必要もでてきます

そういったことを踏まえて考えると、財務会計処理までを会計ソフトで行うという方法が最も手軽なのではないかと思います

個人事業の場合であれば、帳簿と決算書までを会計ソフトで作成し、確定申告書は国税庁ホームページで作成すれば良いのです

そうすれば、毎年の税制改正に伴うバージョンアップを気にする必要もなくなります

一方、法人の場合はどうでしょうか

実は、市販の会計ソフトで法人税申告書の作成機能を持ったものはほとんどありません

仮に法人税申告書作成機能があったとしても、専門知識の無い人に法人税申告書は作成できません

結局、申告書作成部分については税理士に依頼することになるのです

ただ、会計ソフトで帳簿まで作成している会社と、記帳代行で帳簿作成を税理士に依頼している会社とでは、税理士に支払う費用が違ってきます

売上が5千万円を超えるような会社であれば別ですが、それ以下の規模の場合、帳簿さえしっかりできていれば、比較的安い料金で決算と申告だけを税理士に依頼することも可能なのです

数年前から、税理士業界が盛んに言っている「自計化」には、こういったメリットがあるのですね

でも、税理士に依頼するとなると、すぐに顧問契約が必要になったりします

本来はもっと柔軟なパートナー関係があっても良いと思うんですけどね

例えば、最初の1年だけ記帳状況を見てもらい、記帳作業がスムーズにできるようになったら数か月ごとにチェックしてもらう程度で、あとは決算と申告だけを依頼するという方法

私の事務所では、事業者の方の希望や状況に合わせてサービスをオーダーメイド的に組み立てているので、こういったサポートにも対応しますが、ほかの事務所ではどうなんでしょう?

ずいぶん引っ張ってしまいましたが(笑)、最後に私のオススメ会計ソフトです

 

市販ソフトのおすすめ

≫「やよい青色申告オンライン

≫「会計ソフトfreee

≫「マネーフォワード

なぜ、この3本なのかというと、ひとつは仕訳データの汎用性が高いということです

紹介した3本とも税理士事務所が利用している業務用会計ソフトの多くと互換性があります

将来、税理士へ依頼したいというシーンで容易にデータ移行ができるというメリットがあるのです

 

ちなみに、私の事務所とご契約いただいたお客様には、当事務所と直接つながるクラウド会計・給与ソフト「エーサース」を無料でご利用いただけます
宣伝です(笑)

関連記事

Caution
※ 記事中に記載した法令や情報は執筆時点のものです。その後の改正や変更等で取扱いが変わっている場合があります。
また、読む方のために分かり易い表現で記述しており、著者の個人的見解も多く含まれていますので、前提条件などによっては記事内容の取り扱いと異なる結果になるケースもあります。
実際の解釈や適用に当たっては必ずご自身の責任のもとで再確認等をお願いいたします。


お知らせ


山口県防府市の天河税理士事務所からのお知らせです。

事業を継続し発展させるためには、経営者が事業に専念する時間の確保が重要です。

悩んだり迷ったりしている時間を、経営や営業に使ってください。

当事務所は地元企業の経営者に寄り添い、税務会計を中心にサポートしています。

また、創業して間もない企業やSOHOビジネスの支援にも積極的に取り組んでいます。

税務や経理でお悩みの方は、お気軽にお問い合せください。

※対応エリア~山口県中央部を主体に県内事業者の方に対応いたします。



電話受付9:00~17:00(土日休日除く)


事務所詳細はTOPページへ