相続税の計算方法って、ややこしくて分かりにくいものです

そこで、各計算過程ごとに分かり易く「ざっくり」説明していきたいと思います

なお、分かり易く説明するため、誤解を生むような言い回しの部分も出てくると思いますので、迷った場合は国税庁HPを確認するか、税理士に直接お尋ねください

相続税の計算の流れ

相続税の計算には、いくつかの段階を踏まなくてはいけません
これが、相続税の計算をややこしくしている原因でもあるんですが・・・

①純資産額の算出

まずは、相続された財産の金額「純資産額」を、各相続人ごとに計算します

【純資産額の計算式】
相続財産 + みなし相続財産 – 非課税財産 + 相続時精算課税に係る贈与財産 – 葬儀費用など

ここでの相続財産は、各相続人が実際に相続した財産を計算するので、遺言などで財産が割り振られていた場合には、その配分に基づいて計算することとなります

②課税価額の計算

上の計算で算出した「純資産額」に、相続開始前3年以内に贈与を受けた財産額を加えたのが「課税価額」になります
この課税価額までの計算は、各相続人ごとに行います

③課税価格の総額を算出

上記①、②で計算した、各相続人ごとの課税価額を合計し「課税価格の総額」を算出します

④課税される遺産総額を計算

上記③で計算した「課税価額の総額」から「基礎控除額」を引いて「課税遺産総額」を算出します

【課税遺産総額の計算方法】

A 平成26年12月31日以前に相続が開始(被相続人が死亡)した場合
課税価格の合計額-基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)
=課税遺産総額

B 平成27年1月1日以後に相続が開始(被相続人が死亡)した場合
課税価格の合計額-基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)
=課税遺産総額

基礎控除の計算上「法定相続人の数」には、相続放棄した法定相続人も含めますので注意しましょう

⑤取得金額の計算

上記④で計算した課税遺産総額を「民法に定める法定相続分に従って各法定相続人が取得したものと仮定」して、各法定相続人の取得金額を計算します

つまり、遺言書などで相続分が割り振られていたとしても、ここの計算では無視して「法定相続分」として相続したと仮定して計算します

⑥各相続人ごとの相続税額の計算

上記⑤で計算した取得金額に税率を乗じて、各相続人の相続税額を算出します

【各相続人ごとの相続税額の計算】
上記⑤の各法定相続人の取得金額 × 税率 = 算出税額

相続税の税額速算表(国税庁HP)

⑦相続税の総額の算出

上記⑥で計算した、各相続人ごとの算出税額を合計して「相続税の総額」を算出します

⑧各相続人ごとの税額計算

上記⑦で算出した「相続税の総額」を、②で計算した課税価格に応じて各相続人に割り振り、相続人ごとの税額を計算します

【相続人ごとの税額の計算】
⑦相続税の総額 × ②各人の課税価格 ÷ ③課税価格の合計額
= ⑧各相続人等の税額

こうして算出された各相続人の税額に基づき、税額控除などの計算をして最終的に「納付すべき相続税額」が算出されます

どうですか?分かりずらいでしょう?(笑)

 

まとめると

分かり易く説明するのは難しいのですが、まとめます

A 遺言などで各相続人が相続した財産価額を計算する

B 上記Aの財産価額の総合計金額を算出する

C 上記Bの課税価格合計から基礎控除額を引いて課税遺産総額を算出

D 上記Cの課税遺産総額を法定相続があったものとして各相続人に割り振る

E 上記Dで割り振った金額に税率を掛けて各相続人ごとの税額を算出

F 上記Eで算出した各相続人ごとの税額を合計して相続税総額を算出

G 上記Fで算出した相続税の総額を、Aの実際の相続財産の割合で案分したものが各相続人の相続税額

H 上記Gで算出した税額から税額控除などを差し引いたものが各相続人が納める税額です

各計算過程ごとの詳しい説明は、またの機会に書きたいと思います

 

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