こんにちは、税理士の天河(あまかわ)です

今回は消費税について、いろんな届出書のことをお伝えします

場合によっては消費税の還付を受けることができる場合もあります

特に個人事業者の方は、来年分から適用を受けたい場合、今年の12月末日が提出期限になっているものもありますので要チェックですよ

 

消費税の還付を受けたい場合

建物・車両など高額物品を購入した場合には消費税の還付が受けられるケースがあります
具体的には、課税売上より課税仕入の方の金額が大きい場合などです

実際には課税売上割合の計算などあって、必ず還付になるわけではないのですが、還付になる可能性があるというふうに覚えておきましょう

ややこしくなるので、以下は課税売上割合95%以上(一般的なケース)の事業者という前提で話をすすめます

還付を受けるためには、最低でも次の要件が必要です

①消費税の課税事業者であること

②消費税申告の計算方法が一般課税方式であること
(簡易課税方式を採用していないこと)

③課税売上高より課税仕入高の方が多いこと

一般的によく云われている「課税事業者」というのは、基準期間の課税売上が1000万円超の事業者のことですね

基準期間というのは「前々年」のことで、平成27年分から見ると平成25年分になります

つまり、平成25年分の課税売上が1000万円を超えた事業者は、平成27分では課税事業者になるということなのですね

逆に、基準期間の課税売上が1千万円以下の事業者は「免税事業者」といって、消費税の申告をする必要がないということです

「な~んだ、うちは基準期間の売上が1千万円以下だから関係ないのか」とか思った方はチョットお待ちください

実は、基準期間の課税売上が1千万円以下でも課税事業者になれる制度があるのです

普通に考えたら、消費税の申告をしなくてもよい「免税事業者」が好んで消費税の申告をするはずがないのですが、この制度は免税事業者が「消費税の還付を受けるため」に設けられた制度なのです

もともとは輸出業など継続的に消費税の還付を受けることとなる事業者向けの制度だと考えてください

では、免税事業者なのに課税事業者を選択する手続きと注意点について見ていきましょう

具体的な手続きは、「消費税課税事業者選択届出書」を税務署に提出するだけです

ただし、注意することがあります

ひとつめは、提出期限の問題

この届出書の提出期限は、適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで
(その課税期間が事業を開始した日の属する課税期間である場合には、その課税期間中)

個人事業者のケースでは、平成28年(来年)から課税事業者を選択する場合、平成27年(今年)の年末までに届出書を提出しておかなければいけないのです

つまり、来年以降に課税売上を超えるような大きな課税資産の購入が確定していない限り、逆に納税になってしまうリスクがあります

輸出業者などのように継続的に消費税還付が発生する業種でない限り、よほど計画的に行わないといけませんね

もうひとつの注意点は

この届出を提出したら、2年間は課税事業者になってしまうということです

例えば、来年度に事務所の建替えを計画しているので、課税事業者を選択したとします
来年度において消費税の還付を受けることができますね

しかし、その次の年も課税事業者になり、消費税の申告と納税義務が発生してしまうのです

課税事業者の選択をやめる場合には、「課税事業者選択不適用届出書」というものを税務署に提出することになるのですが

この「課税事業者選択不適用届出書」は、課税事業者選択届出書を提出して課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ提出することはできない、という規定になっているのです

安易に課税事業者を選択すると、還付を受けた金額より、その翌年の納税額の方が多かったなんてことにもなりかねませんので注意が必要です

最後に、上記②に書いた通り簡易課税を選択していると消費税還付は受けることができないので注意してください

消費税の納税額というのは、課税売上に係る税額から課税仕入に係る税額(仕入税額控除)を差し引いて計算しますが

簡易課税の場合、この「仕入税額控除」が業種ごとに定められた「率」で簡易計算されることになります

したがって、いくら高額な課税資産の購入があっても仕入税額控除は規定の率で算出した金額しか控除されないため還付金額が発生しないということになってしまうのです

特に中小規模の事業者は、申告が簡単という理由で「簡易課税」を選択しているケースが多いと思いますので要確認ですね

ちなみに、この「簡易課税」も納税者の選択制になっていて、一度簡易課税を選択すると「簡易課税の選択をやめます」という届出書(簡易課税選択不適用届出書)を課税期間開始の前日までに提出しない限り、簡易課税を選択したままの状態が続くのです

もし、過去において「簡易課税選択届出書」を提出して簡易課税を選択しているのであれば、この選択を取りやめないと消費税還付は受けることができないので注意しましょう

いろいろ書いてきましたが、税金が「得」になるかどうかは納税者の選択次第です

不明な点は、税務署や税理士に事前相談することをオススメします

 

Caution
※ 記事中に記載した法令や情報は執筆時点のものです。その後の改正や変更等で取扱いが変わっている場合があります。
また、読む方のために分かり易い表現で記述しており、著者の個人的見解も多く含まれていますので、前提条件などによっては記事内容の取り扱いと異なる結果になるケースもあります。
実際の解釈や適用に当たっては必ずご自身の責任のもとで再確認等をお願いいたします。


お知らせ


山口県防府市の天河税理士事務所からのお知らせです。

事業を継続し発展させるためには、経営者が事業に専念する時間の確保が重要です。

悩んだり迷ったりしている時間を、経営や営業に使ってください。

当事務所は地元企業の経営者に寄り添い、税務会計を中心にサポートしています。

また、創業して間もない企業やSOHOビジネスの支援にも積極的に取り組んでいます。

税務や経理でお悩みの方は、お気軽にお問い合せください。

※対応エリア~山口県中央部を主体に県内事業者の方に対応いたします。



電話受付9:00~17:00(土日休日除く)


事務所詳細はTOPページへ