相続税対策だけが理由ではないのでしょうが、最近は未利用の土地を活用してアパート経営をする人が増えています

ときどきマスコミでも、その危険性などが取り上げられて話題になっていますね

今回は、そんなアパート建築を活用した相続税対策は本当に効果的なのか?などを書いてみました

 

アパートを建てると土地の財産評価が下がる

自分が所有する土地にアパートなどの賃貸用建物を建築すると、 その土地は「貸家付土地」となり土地の評価額が下がります

地域によって評価減の割合は異なりますが、一般的に10~20%程度の評価減だといわれています

ただし、農地を宅地に転用した場合などは、逆に固定資産評価額が上がってしまう場合もありますのでご注意ください

相続税の計算ではアパートを建築した場合、その土地の評価額は、一定の要件を満たせば「貸付事業用の宅地等の特例」 が適用できるので200㎡までの部分は評価額が50%下がります

つまり、アパートを建てると、更地のままにしておくよりも土地の評価を60~70%程度下げる効果があるということになります

 

アパートは建物の相続財産評価が下がる

相続税の計算では、建物の評価額は固定資産税評価額とされています

そして、建物の固定資産税評価額は建築費の50%~70%くらいで評価されるというのが一般的です

つまり、現金を建物に替えただけでも30%~50%程度の評価減ができるということになります

例えば…

現金を6千万円持っていた場合、そのままだと相続財産は6千万円となります

一方、その6千万円で建物を取得すると相続税評価(固定資産税評価)額を3千万円~4200万円くらいまで減らすことができるのです

さらに、この建物がアパートなどの「貸家」だった場合、 普通の建物より相続税の評価額をさらに減額することができます

具体的には、その家屋の固定資産税評価額に借家権割合と賃貸割合を乗じた価額を、その家屋の固定資産税評価額から控除して評価します

(計算例)
家屋の固定資産税評価額が1億円、借家権割合が30%である地域、賃貸割合が100%である場合
1億円-1億円×30%×100%で財産評価額は7千万円となり、3千万円の評価減となります

また、アパート建築費用を銀行等から借入れていた場合、 借入金を相続財産から差し引くことになりますので、さらに相続税を減らすこともできます

もっとも、借金が残ることにはなるのですが・・・

というわけで、結論から言うと

未利用の土地(空き地)を活用してアパートを建築すると相続税対策にはなるということが言えます

 

アパート経営の危険性と注意点

アパート経営には、空室の問題メンテナンス費用の問題など、様々なリスクがあるのも事実です

新築したばかりのころは良いのですが、建築後10年以上経過すると徐々に入居率が低下し収入が減少したり、メンテナンス費用が増加したりするリスクがあります。

相続税を節税しようとアパートを建築したのに、気が付けば負の遺産になってしまう危険性もあるわけです

相続税対策のためだけにアパート経営を始めるのは、財産そのものを減らしてしまう危険性があるので注意しましょう

また、相続税の評価減ができる条件には、「相続開始時点においてアパート経営をおこなっている必要がある」など、細かい要件が数多くあります

相続税対策は、相続税専門の税理士などに事前相談することをおすすめします

 

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