理美容業の特徴

厚生労働省の調査によると、理容業者の平均従業者数は2.5人とのこと

大部分が個人事業者として経営しています

また、事業の形態が現金商売であるというのも特徴のひとつです

主な収入がカットやパーマなどの「技術料収入」であるため、経費の大部分は人件費になります

また、店舗が賃貸物件の場合、家賃も経費の中で一定のウェイトを占める要素となります

店舗が自己所有の場合、賃貸の場合に比べて利益率は高くなりますが、店舗取得費の借入金返済がある場合には、キャッシュフローに注意が必要です

損益計算上では利益が出ていても、借入返済があるため資金繰りが悪くなるケースも少なくないのです

 

調査に備えて「やっておくこと」

理美容業者の税務調査では、その業態が現金商売であるため、売上を中心に調査は行われます

また、事前に内偵調査などが行われるケースもあります

調査に対応するにあたって、注意すべき点も、やはり「売上」です

まず、やっておかなければいけないことは、現金出納帳の完備です

レジを導入して売上管理をする場合でも、現金出納帳とレジデータを合わせておくことが重要です

他にも

・売上の管理方法を明確にする

・予約簿と売上計上の照合をしてキャンセルがあればその場で整理しておく

などの作業も必要です

実際の調査では、まず売上の管理方法の聴き取りが行われます

このときに、キチンと説明し、「売上漏れが無いように、キチンと管理してますよ!」と説明できるようにしておくことで、調査官の心証は大きく変わるのです

また、予約簿と売上の対比が行われる場合も多いので、キャンセルなどがあった場合には、予約簿に明記しておくことが必要なのです

もしも、キャンセル分を整理していないと、「売上が漏れているのでは?」と疑われて、お客さんに反面調査されるかもしれないので、そうならないように日ごろから整理しておきましょう

 

現金管理が一番大事です

売上の管理で最も重要なのが「現金管理」の徹底です

現金や売上の管理がキチンとできていない場合
売上を隠したりしていない場合であっても、たった1件の売上漏れ(らしきもの)があった場合には、「他にも売上が漏れているのではないか?」と疑われることになります

いわゆる、「どんぶり勘定」では、もしも1件でも売上もれが発生してしまったら、あらぬ疑いを調査官にかけられてしまい、調査が長引くことにもなるのです

そうならないためには
売上漏れが発生しない「経理体系」を構築することが必要なのです

といっても、やるべきことは、そんなに多くはありません
要は、帳簿と現金残が常に一致している状態を作ればいいのです

言い換えれば
仮に、売上を帳簿に付け忘れたり、釣銭やレジ打ちを間違えても、「後で検証が可能」な状態にしておくのです

具体的に、やることは
現金残高帳簿残高レジデータを毎日照合することだけなのです

売上管理をもっと簡単にしたいのであれば
売上金と経費支払用現金を別々にし、「売上金」=「その日の売上」になるようにしておく方法もあります

こうすれば、釣銭やレジ打ちの間違いがあっても、その日の締め切り時にチェクすることができます

日々の業務で忙しいこととは思いますが
売上管理として、この作業だけは毎日やっておくべきなのです

 

消費税をチョット節税

理美容業の特徴にも書いたとおり、経費の大部分は「人件費」です

このため、理美容業者の多くは、消費税の課税方式に「簡易課税」を選択しています

消費税の事業区分では、理美容業は「第5種事業」に該当するので、みなし仕入率は50%になります

消費税法の規定で人件費が課税仕入れにならないため、一般的には簡易課税の方が有利だと云われています

そんな簡易課税を選択している場合に注意すべき点が、売上の区分経理なのです

理美容業の売上の大部分はカットやパーマなどの「技術料売上」です
しかし、整髪料、化粧品、育毛剤などの「商品売上」もあります

こういった「商品売上」は、簡易課税のうえでは第二種事業に該当し、みなし仕入率は80%です

消費税の申告計算では、これら事業区分の異なる売上を「区分経理」していれば、それぞれのみなし仕入率を適用して控除できることになっています

つまり、商品売上部分については、仕入税額控除が50%ではなく、80%控除できるので、その分「節税」になるということです

ただし、「技術料売上」と「商品売上」をきちんと区分して経理している場合にだけ認められる計算方法なので、区分経理していない場合には、売上全体を第5種事業と判断することになってしまいます

理美容業に限らず現金商売の場合、税務調査では「売上」が調査されます

日々の売上と現金を適正に管理し、「信ぴょう性」のある帳簿を作成することが調査で指摘を受けない近道だといえます

 

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