税理士資格は国家資格です

この資格を取得するのは結構難しいわけですが、実際に資格を取得して税理士になれたとしても、その後が大変だという話もよく耳にします

実際に都市部では、新規に税理士登録される人の7割以上が勤務型税理士なのだそうです

私のように自分で事務所を構えるという「開業税理士」はリスキーだと考える人が増えてきたということなんですね

一時期、税理士資格のことを「足の裏についたご飯粒だ」とする例え話が話題になっていました

「取らないと食べれないけど、取っても食べられない」という、何とも夢も希望も無い例え話です

本当に開業税理士は喰えないのか?

これから税理士を目指している方々のために、私の実体験も盛り込んでお話したいと思います

 

税理士になるためには

まずは、税理士になるために何をすればよいかという話からです

税理士として業務をするためには
①試験に合格し、有資格者になる
税理士登録をする
という、大きく二つのステップを踏まなくてはいけません

 

有資格者になるには

税理士の有資格者とは、税理士になることができる資格を持っている人ということです
ただし、この段階では実際の税理士業務はまだできません

次の①~⑤のうち、いずれかひとつに該当する人が有資格者になります
①税理士試験に合格した者であること
②税理士試験を免除された者であること
③弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
④公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。) のいずれかに該当しなければなりません。
⑤公認会計士は、公認会計士法第16条第1項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士となります(平成29年4月1日施行)
※①又は②に該当する人については、租税又は会計事務の実務経験が通算2年以上あることが必要

弁護士や公認会計士の資格を持ってない人は、上記の①か②によって有資格者になるしかありません

 

①の税理士試験について

税理士試験は、年1回、例年8月上旬に全国の国税局所在地等で実施されます
また、税理士試験には、学識、資格、職歴といった様々な受験資格が必要とされており、いずれか一つの要件をクリアしなければ受験することができないのです

【学識による受験資格】

学識による受験資格では、大学や専門学校などで、法律学か経済学を履修しているとか、司法試験に合格しているなどが要件になります

具体的には、次の通りです
・大学又は短大の卒業者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者
・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・司法試験合格者
・公認会計士試験の短答式試験に合格した者(平成18年度以降の合格者に限られます。)

 

【資格による受験資格】

こちらは、大学などに進学しなかった人のための道ですが、かなり険しい道のりと言えるでしょう

具体的には、次の通りです
・日商簿記検定1級合格者
・全経簿記検定上級合格者(昭和58年度以降の合格者に限られます。)

 

【職歴による受験資格】

こちらは、主に税理士事務所の跡継ぎ対策と言っても良い資格で、実務経験を重視した資格ですね

・法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
・銀行・信託会社・保険会社等において、資金の貸付・運用に関する事務に2年以上従事した者
・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

 

試験科目

試験科目は次の通りです

・会計学科目
簿記論と財務諸表論の2科目が必修

・税法科目
所得税法、法人税法、相続税法、消費税法
酒税法、国税徴収法、住民税
事業税、固定資産税
のうち受験者の選択する3科目

所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません
各科目60点以上で合格で、その合格率は例年1割~2割程度だといわれています

なお、税理士試験は科目ごとの合格制をとっているので、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています
多くの人は、1年に1~2科目づつ合格して、合計5科目制覇を複数年かけて達成しているパターンが多いです

 

【税理士試験免除制度】

税理士試験には、免除制度が設けられています

主な制度は以下のとおりです。
・学位による免除
・修士又は博士の学位を授与された者は、試験の一部が免除
・国税従事者における免除
税法科目は10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者が免除されます
会計科目は23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者が免除されます

 

税理士登録をする

上記の①によって有資格者となった人であっても、そのままでは税理士業務をおこなうことはできません
業務を行うためには、税理士として登録する必要があります

具体的には、日本税理士連合会に登録申請を行うわけですが、様々な要件をクリアしなければならないので、様々な用紙を作成したり証明書を取得しなければいけません
結構手間がかかります

申請書には事務所の図面なんかも添付することになっていますので、申請するまでに予め事務所を確保しておく必要もあります
ちなみに、申請をしてから概ね2か月後くらいに登録になります
登録されたら通知が届きますので、晴れて税理士業務が可能になります

繰り返しになりますが、登録が完了するまでは税理士ではありませんので、事前の「営業活動」をすることも出来ないという点を注意しておきましょう

 

税理士になったけど・・・

そんなこんなで、ようやく税理士になったけど、今度はどうやって仕事をしていくのかを決めなければいけません

正確には登録申請の段階で決めておく必要があります

現在、税理士として仕事をする形態は大きく3つに分かれます

ひとつは、私のように自分の事務所を自分で運営している「開業税理士」です

一般的には最もポピュラーな形態ではないでしょうか

その他には、所属税理士と社員税理士という形態があります

所属税理士も社員税理士も、他の税理士事務所に勤務する形で仕事をする点では同じです

違いは、勤務先が個人事務所だと所属税理士で、税理士法人に勤務する税理士が社員税理士と呼ばれています
いずれも、所長税理士の指揮監督のもとで税理士業務をおこなうわけですが、自分独自で顧客との契約を交わすことは原則できません

ザックリ言うと、サラリーマンと同じようなものです

昔は、自分の事務所を持って税理士として独り立ちしたいという思いから税理士を目指す人が多かったのですが、最近は違います

最近の税理士を目指す若者の多くは「就職に有利だから」という理由で資格取得を目指している傾向が強くなっているように感じます

もちろん、どこかの事務所に勤務する形で仕事をして、いずれは勤務先の事務所を所長として引き継ぐというケースもあるわけです

また、開業税理士として食べていけるようになるには2~3年くらいかかるという話もありますので、取り敢えずどこかの税理士事務所に勤めて経験を積んでおいて、いずれ独立というパターンも有効な方法だと思います

もっとも、開業税理士は集客や営業から実際の業務に至るまで全て自己責任でやらなければなりませんので、そういったリスクを避ける意味で社員税理士や補助税理士として仕事を続けていく人も増えています

私の場合いきなり独立しちゃったので開業当初はかなり大変でした

なので、これから税理士を目指す人には、とりあえずどこかの税理士事務所へ2年くらい勤務することをオススメしてます

業務の進め方や集客方法なんかのノウハウも習得できますし、人脈も作れるので独立したときに格段に有利ですからね

ただ、どこかの税理士事務所に勤めるとはいっても、どこでも良いわけではありません

税理士事務所の仕事って、時期によっては超激務になります

中には、安い給料で死ぬほどの業務をやらされてた勤務税理士もいました

もはや、ブラック企業よろしく!って感じです

そうならないためにも、勤務先の事務所選びは慎重に検討したいものですね

 

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