売上を増やさなくても儲かるという考え方

事業者や企業の経営者たちがよく口にする言葉

「なかなか儲かりませんわぁ」というのは、社交辞令的な意味合いの方が強く、実際に儲かっているかどうかは不明です

しかし、「なかなか売上が伸びなくて・・・」というのはリアリティのある言葉です

売上と儲け(利益)には、どこに違いがあるのでしょうか?

 

売上と儲けの違い

儲けというのは最終結果を表す数値であるのに対し、売上というのは要素数値であると言えます

分かり易く云えば、売上というのは会社の経営状況を測る上では、ひとつの要素でしかないということです

つまり、売上の増減=利益の増減ではない!のです

一般的に、「売上が増えれば、利益が増える」と考える人は多いと思います

確かに、多くの企業では「売上高」を目標値にして

「今月の目標売上は・・・」とか「今年の売上目標は・・・」と言ってます

しかし、この営業手法は、ちょっと「危険」で、お薦めできないものなのです

よく、大手企業の決算報告なんかで「増収・増益」という言葉を耳にしますよね

この言葉が示すとおり、「増収」と「増益」、言い換えれば「売上」と「利益」は別物で、必ずしも比例しないのです

例えば、売上を増やすために得意先を接待する、広告に力を入れる、安売りをする、といったような営業活動を採ってしまうケースが見受けられます

でも、「売上は目標数値を達成したけど、利益は増えなかったなぁ」という結果に・・・

 

質の良い売上を伸ばす

前述の「なかなか売上が伸びない」というボヤキに対しては

売上なんか増やさなくてもいいんじゃない?という考え方もあります

要は、利益を生む「売上」でなければ意味が無いわけです

売れば売るほど赤字になるような商品を売りまくって売上を伸ばしたり、多くの経費を掛けなければ売れないものを取り扱ったりすることは、健全な事業活動とは言えないのです

必要なのは、「質の良い売上」を作り出すことと、その「質の良い売上」の比率を上げていくこと

それが、企業の利益を増やすことにつながると私は考えています

もちろん、実体経済の中では「赤字覚悟で・・・」という売上が発生することはあります

それは、いわば「交際費」的なものあって、後の利益につなげる為の先行投資なのです

ずっと交際費や先行投資を続けるわけにはいきませんよね?

交際費や先行投資は、必ず効果測定をしなければいけませんので、後の利益につながっていないような交際費や先行投資なら止めたほうが良いと思います

小売業界では「安売り合戦」が繰り広げられていますが、実際に「勝ち組」になっている小売企業を見てみると、この安売り合戦に乗っていない企業も見受けられます

セブンイレブンは相変わらず定価販売ですし、ユニクロはブランドイメージ向上のため商品単価を平均的に引き上げています

これらの企業がとった行動は、すべて「質の良い売上」を求めた行動なのです

企業は利益を追求しなければならないのであって、売上高を大きくすることが目的ではないのです

「売上」は「利益を増減させる一つの要素」でしかないのです

重要なのは、売上の「量」ではなく「質」なのだと考えます

 

 

 

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